皆様こんにちは。Azure Backup サポートの山本です。
今回はお問い合わせをいただくことが多い、 Azure Backup を利用する際のウイルス検知の除外設定 について、Azure VM Backup と MARS バックアップの場合それぞれについてご説明させていただきます。
目次
1. Azure VM Backup の場合のウイルス検知除外設定
1-1. Windows OS の場合
1-2. Linux OS の場合
2. MARS バックアップの場合のウイルス検知除外設定
1. Azure VM Backup の場合のウイルス検知除外設定
Azure VM Backup とは Azure 上の VM に対するバックアップサービスです。
・Azure VM バックアップの概要
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/backup/backup-azure-vms-introduction
Windows OS と Linux OS に場合分けしてお伝えします。
1-1. Windows OS の場合
Windows OS の場合、下記をアンチウイルス ソフトの除外設定にいれてください。
C:\Packages\Plugins\Microsoft.Azure.RecoveryServices.VMSnapshot
C:\WindowsAzure\Logs\Plugins\Microsoft.Azure.RecoveryServices.VMSnapshot
なお、上記は下記の公式ドキュメントにも記載されております。
・Azure Backup の失敗のトラブルシューティング:エージェント/拡張機能に関する問題 - 手順 4:Azure Backup VM 拡張機能の正常性を確認する
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/backup/backup-azure-troubleshoot-vm-backup-fails-snapshot-timeout#step-4-check-azure-backup-extension-health
・VMRestorePointInternalError - VM で構成されているウイルス対策により、バックアップ拡張機能の実行が制限されています
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/backup/backup-azure-vms-troubleshoot#vmrestorepointinternalerror---antivirus-configured-in-the-vm-is-restricting-the-execution-of-backup-extension
1-2. Linux OS の場合
Linux OS の場合、下記をアンチウイルス ソフトの除外設定にいれてください。
/var/lib/waagent/WALinuxAgent
/var/lib/waagent/Microsoft.Azure.RecoveryServices.VMSnapshotLinux
2 .MARS バックアップの場合のウイルス検知除外設定
MARS バックアップ (Azure MARS Backup エージェントを利用したバックアップ) とはクラウドかオンプレミス環境かを問わず、Windows OS において、ファイルとフォルダー単位のバックアップやシステム状態のバックアップを 取得し Azure 上に保存するバックアップサービスです。
・Microsoft Azure Recovery Services (MARS) エージェントを使用したバックアップのサポート マトリックス
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/backup/backup-support-matrix-mars-agent
MARS バックアップをお使いの場合、MARS のインストール フォルダ配下をアンチウイルス ソフトのスキャン除外設定にいれてください。
デフォルトでは以下のパスに MARS はインストールが行われます。
C:\Program Files\Microsoft Azure Recovery Services Agent
もし MARS のインストール時に以下のように “インストール フォルダ” とは異なるフォルダに “キャッシュの場所” を指定していた場合は、指定した “キャッシュの場所” のフォルダもスキャン除外対象に別途ご指定ください。
また、上記に加えて MARS のインストール フォルダ配下の以下プロセスもスキャン除外の対象としてご設定ください。
[Install Path]\bin\cbengine.exe
参考までに弊社検証環境にて Windows Defender で除外設定を行った場合のサンプル イメージを以下に記載いたします。
※ 指定しているフォルダ パスは前述の MARS インストール画面での設定例をベースにしております。
あくまで参考イメージでございますので、実際に指定する除外パスや指定方法については、お客様のご要件あるいはアンチウイルス ソフトの仕様に依存いたしますことにご留意ください。
なお、上記 MARS のウイルス スキャン除外設定は下記の公式ドキュメントにも記載されております。
・Azure Backup でファイルとフォルダーのバックアップが遅い場合のトラブルシューティング - 原因: Azure Backup の妨げになっている別のプロセスまたはウイルス対策ソフトウェア
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/backup/backup-azure-troubleshoot-slow-backup-performance-issue#cause-another-process-or-antivirus-software-interfering-with-azure-backup
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